当県からは、新田義和会長、山本祥嗣副会長、松田典起監事、小林由美の四名が参加いたしました。
研修のテーマは「日本の心を紡ぎ伝へる~私たちの使命~」であり、とても内容の濃い講義でした。
また今回は特別講演があり、第一講に先立って彬子女王殿下のご講義を賜る機会を得ましたことは、とてもありがたいことと思っております。皇族の方でありながら、大変丁寧に親しみやすいお話をいただきましたことは、参加した誰もが優しい気持ちになれた事と思います。近年日本人の忘れかけた、日本人の心を一つ一つ丁寧に紡ぐ活動を「心游舎」(しんゆうしゃ)という会を通じ、自ら各地方にお出向きになられて精力的に行われているお話を伺うことができました。
講義と言うと一見堅苦しいような雰囲気の中ではありましたが、彬子女王殿下のお人柄により、とても柔らかい時間を過ごすことができました。
続いて第一講は元宮内庁掌典職掌典次長の山田蓉先生のご講話。
「宮中祭祀~その概要と変遷~」というタイトルでのお話しでした。
長年、宮中で陛下と共に祭典奉仕を実際に御奉仕された山田先生のお話は、大変説得力と力強さを感じました。同じ神事を奉仕する身ではありますが、宮中でのご奉仕は至高の神事であり、陛下の大御心に沿ってわれわれはもっと励まなければならないと感じました。
初日の講義は以上となります。
その夜は、各県代表の参加者はおのおのの東京の夜を過ごしたことでしょう。
明けて二日目の8月31日。
雨も降っていましたが前日の東京の蒸し暑さはどこへやら、という程涼しく、とても過ごしやすい朝を迎えました。
ただ午前の講義中に窓から見える外の天気は、時折ひどい雨の時もあり少しの不安もよぎるほどでした。
第二講は國學院大學神道文化学部准教授の藤本頼生先生のご講義。
「皇室の制度と歴史~現行皇室典範の課題から~」という、昨年の今上陛下のビデオメッセージを受け、これからの日本はどの様に動いていくかを大変丁寧にお教え頂き、考えを深められるとても充実した内容のご講義でありました。
各講義の終わりには質疑応答の時間も設けられ、全国からお集まりの代表者は代わる代わる挙手し、先生方の回答もさらに深められていきました。
二日間に渡るこれらの講義はとてもタイムリーな話題であり、中今を生きるわれわれ青年神職が来るべき時に神道人としてどう身を処すべきかという点で大変思いを新たにいたしました。
【 執 筆 柴田神社 権禰宜 小 林 由 美 】