2017年 03月 25日
平成28年度 神道青年全国協議会 中央研修会
3月23日(木)24日(金)の両日、平成28年度神道青年全国協議会中央研修会が広島県のANAクラウンプラザホテル広島において開催され、当会からは宮田京会長、桑原、松田、山本、位坂、角鹿の6名が参加しました。世界で初めて原子爆弾が使用された広島において開催された本研修会は「平和への希求~進むべき未来への道筋~」という主題で青年神職として平和維持について学びました。
第一講義目はケント・ギルバード氏から「真の平和を実現するために」という題で、戦後失われた日本人の誇りを取り戻し自立し、世界の期待に応えるようその第一歩として憲法改正の実現を述べられていました。第二講義目には呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)館長の戸髙一成氏から「戦後七十年と平和」という題で、どの国も建造することができなかった世界最大の戦艦・大和を建造した日本人の技術力について講聴しました。
二日目の早朝には広島平和記念公園の原爆死没者慰霊碑の前において、献花・黙祷・拝礼をして、原爆によって亡くなられた人々に哀悼の意を捧げるとともに、再びこのような惨禍が起こらぬよう、日本と世界の平和を祈りました。
第三講義目には、広島平和記念資料館館長の志賀賢治氏から「記憶の継承」という題で、原爆の悲惨さ、被爆者の思いを伝えるとともに、核廃絶を実現するため資料館はこれからどう後世に伝えていくかについて述べられていました。
本研修会は、「平和」を主題に国際平和都市である広島県において開催されました。去年、原子爆弾を初めて使用したアメリカの現職の大統領であったオバマ前大統領が、初めて使用された広島を訪問したことで世界中から注目を集めました。また、安倍首相が大東亜戦争の始まりの地となった真珠湾に慰霊のため訪米し、本年度は日米の和解と平和を祈る象徴的な年であったといえます。しかし、現在日本を取り巻く環境はとても平和とは言い難い状況にあります。北方領土・竹島が不法に占拠された状態が続き、急速な軍事拡大によって海洋進出を進める中国によって、沖縄県・尖閣諸島も危機的状況にある。さらには、国際社会に背き、核兵器を製造して周辺国の安全保障を脅かす北朝鮮といった危険分子が日本周辺を取り巻いている。これからの日本を担う我々青年神職が集い、再び広島・長崎のような惨禍・戦争の悲劇が起きぬよう、核兵器廃絶を求めるとともに、日本の安全保障と世界平和について学びました。
【通信員 氣比神社 禰宜 角鹿 尚文】