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福井県神道青年会(ふくいけんしんとうせいねんかい)

 7月20日(水)、神青協が中心となって実施された福島県いわき市久之浜町での復興支援活動に、会員5名(吉田・新田・宮田・西尾・尾崎)が参加してまいりました。
 
 前日19日の午後5時半、藤島神社を出発の後運転を交代しつつ、北陸道・磐越道・常磐道経由でいわき湯本温泉の宿泊地に到着したのは翌20日午前0時半頃でした。

 夜が明け、朝食を済ませ晴天のもと集合地の道の駅四倉港を目指します。途中、浜通り地方の大動脈国道6号線を通過して行きましたが、屋根にブルーシートを被せてある民家は多く見受けられたものの、通勤ラッシュの渋滞に巻き込まれるなど日常生活に大きな支障は無いようにも思われました。しかし、市街地の渋滞を抜けて沿岸部に出ると車窓は一変します。津波によって一階部分が破壊された建物が目立ち、漁港施設や道の駅の施設そのものが被害を受けている状態であり、自分が被災地にいることを実感しました。

 道の駅にて各単位会の点呼、装備品の配布等の後、現場であるいわき市北部の久之浜へ移動します。前回の支援活動報告にもありましたが、ここは福島第一原発から31キロの距離にあり、常磐線は久ノ浜駅以北は宮城県まで不通になっています。つまり警戒区域に隣接するこの付近よりも北の地域には、震災以降支援の手を差し伸べようにもまったく差し伸べられない、住民すべてが避難を余儀なくされている現実が広がっていることを思うと大変やりきれない気持ちになります。
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 午前10時頃諏訪神社に到着、参拝ならびに結団式が行われ作業の説明を受けました。実施場所は前回(6月)と同じ諏訪神社の氏子区域内でありましたが、今回は北海道から福岡県に至るまで、約110名の神青会会員が参加した規模の大きな活動となりました。参加人数を各都道府県ごとにA~Eの5グループに分け、私ども福井県はCグループとなり、A~Cグループは神社から北の方向に数分歩いた場所にある、とある解体予定のお宅の家財道具搬出作業を10時半頃より行いました。
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 このお宅は津波で1メートル半くらいの高さまで海水に浸かってしまったようで、やはり独特のにおいが立ち込めていました。そんな中、結団式での挨拶の中の「ボランティアにとって家財道具はゴミにしか見えないかもしれないが、それらは被災者にとって思い出の品々である」というお話を胸に、建物の中にある家財道具を家の前の道路へ出し、可燃物・不燃物・割れ物・電化製品に仕分けしていきました。

 正午には海岸へ出て、今回の災害によって亡くなった方へ黙祷をささげました。作業開始時点ではうす曇りだった天候は台風6号の影響か徐々に崩れ始め、昼前から強い雨が降ったり止んだり、更に風も出てのあいにくの天候となってしまいました。私どもの目の前に広がる灰色の太平洋は荒れ模様で、この海の中にまだ多くの行方不明の方々がおられることを考えると、大変悲しい気持ちになるとともに自然の恐ろしさを痛感しました。
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 当初の予定では作業は午後4時までだったのですが、天候が回復する様子が無い為、午後は建物から新たに家財道具を搬出することをやめ、道路に集めてある道具を少し離れたところにある集積所に運ぶ作業に専念することになり、作業は1時半頃打ち切りとされました。その後昼食・解団式・解散となりましたがその頃には強い雨がずっと降っている状態でした。

 今回携わったお宅がかなり立派だったということもありますが、作業を全うできずに帰らざるを得ないことになってしまったことは大変残念です。ただ、写真や手紙などといった大切な「思い出の品々」を見つけ出し、持ち主の方にお返しすることができたことは有意義だったことではないかと思っております。
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 帰路は前回と同様にいわき市内のスーパー銭湯に立ち寄った後、往路と同じ道程で福井を目指しました。心配された台風の影響も道中ほとんど無く、藤島神社への到着は21日の午前0時40分頃となりました。
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 いわきは夏涼しく、冬暖かく降雪も少ない暮らしやすい町だそうで、今回訪れた場所も普段であれば風光明媚なところであったに違いありません。そこを一瞬にして被災地に変えてしまった自然の力に比べて人間の力など大変弱く、まさに自然への「畏れ」を感じます。しかし、生きていくにはしっかりと前をむいて行かなくてはなりません。それが自然との共生に繋がっていくと思いますし、私どもが神職という立場で何ができるかを考えながら、今後とも支援活動を継続していきたく思います。

【佐佳枝廼社 権禰宜 尾崎篤史】
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by fukuishinsei | 2011-07-28 12:38 | 活動の報告 | Comments(0)

7月の勉強会・浴衣会

 7月13日(水)午後6時半より、足羽神社愛宕殿をお借りいたしまして、神社資料の取り扱いと管理についての勉強会が行われました。講師には、いつも何かとお世話になっております、福井市郷土歴史博物館主任学芸員・氣比神社宮司 角鹿尚計先生に御教授賜りました。
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 神社には古くから受継がれる文書や宝物の資料が数多くあり、その一つひとつは自身の管理の仕方によって価値や形相が保たれるのです。先生には特に、掛物・巻物・保存箱・屏風・襖・書籍・典籍・古文書の取り扱い方について、実物を使い、わかりやすく丁寧に説明して戴きました。資料の管理は本当に難しく、神経を使わないと直ぐに駄目になってしまうことがわかり、又、気温や湿度だけでなく、ゴキブリ等の害虫、マーガレット等の花にも充分注意し、周りの環境も大事だと知りました。それから、今回の東北地方の震災のように、もしも資料に水が付いたり、泥などで汚れてしまった場合の応急処置や修復方法等も学び、決して簡単に歴史資料を処分してしまわぬ様、気を付けなければならない。本当に一見すれば紙くずやゴミのようにみえるものでも、実際には貴重な歴史資料である場合があるそうです。このように、資料は年月が経てば必ず価値が上がり、子や孫に連綿と受継がれ、歩みを伝承する貴重な物となるので、如何に大切に保存出来るかが肝心だと思いました。個人的に次回は、金属や木や漆等の保存の仕方もご講義頂きたいと思いました。
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 それから、今回の勉強会は毎年恒例となりました、浴衣会を片町の「わらび」さんに於いて併せて行いました。普段素敵な浴衣を持っていながら、なかなか着る機会が少ない我々青年神職が、一足早く浴衣を着て出歩くことによって、周りの人々にも日本の良き伝統文化を教化し、夏の到来を知らせ風情を味わってもらう大事なひとときでございます。美味しい和食を頂きながら、お酒を飲み交わし、楽しい時間は瞬く間に過ぎていきました。
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【八幡神社 宮司 位坂伸昌】
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by fukuishinsei | 2011-07-25 21:49 | 活動の報告 | Comments(0)

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7月7日の午後6時より2時間程、東日本大震災神社復興支援義捐金の募金活動を柴田神社にて行いました。これは被災地での活動をはじめとする震災支援活動の一環として、福井でも活動を行おうということで渉外広報委員が中心となり実施しました。現在、各地で様々な募金活動が展開されていますが、今回の活動は被災神社の復興支援の為の義捐金として用途を明確化している点に特徴があります。
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当日は柴田神社にて福井七夕祭りの祈願祭とお焚き上げ祭が行われ、多くの人々が集まると想定していたのですが、生憎強い雨に見舞われた為お焚き上げ祭は中止となり人出は決して多くありませんでした。しかし、お集まりいただいた方々のご厚意により、予想を上回る7,529円の義捐金が集まりました。深く感謝申し上げます。
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震災から4ヶ月が経過し、徐々に支援ムードが薄れつつあるという声も聞かれますが、被災地は相次ぐ余震や、原発事故、生活再建など数多くの問題から解放されていないことは誰の目にも明らかです。
ですから当然支援の手を緩めてはなりませんし、今後とも微力ながらも私どもにできる支援活動を、「少しでも被災者の役に立ちたい」との思いを胸に継続していきたく考えます。

【佐佳枝廼社 権禰宜 尾崎篤史】
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by fukuishinsei | 2011-07-12 12:01 | 活動の報告 | Comments(0)

7月4日・5日の両日、新潟県柏崎市にて平成23年度北陸神道青年協議会研修会が開催され、当会からは、神青協監事でもある宮川先輩、吉田会長、坪田、松田、宮田、松村、西尾、新田、山本、の計9名が参加いたしました。
主題“「地震への備えから復興への歩み」~二度の大地震を経験して未来へ語り継ぐべきこと~”を礎とした研修会は、前の中越・中越沖地震を経験した新潟県神道青年協議会主管のもと大変有意義で、今後の我々自身の災害の備え、更には東北大地震津波災害への復興に向けての意志と結束をより強固にしたものであると確信いたしております。
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日程は、先ず柏崎市西本町の八坂神社で「東日本大震災復興祈願祭並びに祈念植樹」が執り行われました。佐藤宮司をはじめ、氏子総代様、神青協役員、研修会参加会員50数名の参列のもと、新潟県神道青年協議会近藤会長が斎主を、以下祭員を同会員が務め、伶人(雅楽奉仕)に富山(笙)、石川(篳篥)、福井(笛)から一人ずつ出向し、厳粛に祭祀が奉修されました。
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本研修第2講の講師佐藤明史先生が宮司を務められている八坂神社は、中越沖地震、不審火による焼失から幾度と再建を繰り返し、真の復興を遂げられました。「地震に火災。どうしていいのか途方に暮れた。でも大変な時こそきちんと祭典をしたかった。」、この佐藤宮司の難局のなかでもぶれない神道精神と「なかとりもち」としての強い想いが、正しく早期復興に繋がったものだと感じました。「地震では自分が助けてもらった。今度はみんなでお祈りして被災地を励ましたい。」(第2講資料抜粋)その想いで北陸の同志がひとつになった復興祈願祭、神職の後輩として万感なる目で佐藤宮司の姿を追っておりました。

復興祈願祭後、研修一「地震への備え『自助・近助・共助・公助』の協働によるまちづくり」の演題のもと、前柏崎市復興支援室長 白川 信彦 先生の講義を受講いたしました。新潟県中越沖地震における柏崎市の被害状況及びその応急対応、復旧期・再建期・再生期の被災者支援についての概要をまとめた「柏崎市の対応と復興状況」を資料に、「助ける」の言葉をキーワードに突如助け合うためには何が必要であるかということを説いて頂きました。白川先生は、『「自助」とは被災者個人が自分を助ける=守ること、「近助」は向こう三軒両隣で助け合うこと、「共助」は被災者である個人とコミュニティセンター(町内会、消防団、企業団体組合、NPO、災害ボランティア)を担う地域が支え助け合うこと、そして「公助」は公的機関(国、自衛隊、警察、県や市町村)が個人や地域を助け協力し合うこと』この4つ精神を尊重しながら復興の実現を目指していくことが、次の災害を最小限に抑える力となり、安全安心そして災害に強いまちづくりに発展していくものであると警鐘を鳴らされておりました。それに絶対的に不可欠なことであり基礎となるものが、日頃からのあいさつや地域への取り組みや協力が自然に行えることが大切であると示されておりました。神社への参拝者に朝「おはようございます」、又「こんにちは」と、ひとつひとつのいつものちょっとした会話が人と人との心の絆を築いていく大事な要因であるということ、地域の活動に協力的になること、それがいつの日か神社にも欠かせない災害対策の備えのひとつであると確信いたしました。
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研修二、「神社の復旧と復興を通して~その現状と課題」と題し、先ほどご紹介させて頂きました八坂神社宮司 佐藤 明史 先生の講義を受け、災害から復興するために成し得たひとつひとつの体験と、神社を再建するための術、かかる費用、お宮が再建されるまでの祭祀のあり方、それらの話しを聴いている我々が仮想現実的にイメージすることができ、万が一自分たちの奉仕する神社が被災した場合の気構えを備えることができたように思います。再建にあたり震災の影響を佐藤宮司は「神様からの試練」と心に受け止め、復興活動に尽力を注がれたそうです。
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研修2日目の朝、バス移動し、後の研修三で講師を務められる原 吉隆 先生が経営する原酒造株式会社を見学しました。原酒造は、柏崎市にあり八坂神社と同じく中越沖地震で大きな被害を受け、酒蔵をはじめ酒造りにとって大切な建物がほぼ崩壊し、今日にあっては、地道な復旧作業に勢力を尽くされた結果、見事に被災前以上にすばらしい再建復興を成し遂げられました。研修会場に戻り、研修三「震災をのりこえて」と題し、原先生が被災時を映し出したスクリーンの映像とともに、当時の様子を切々とお話されておりました。古き大きな酒造が地震で崩壊したということでマスコミが殺到し、穏やかな取材もあれば、「倒産ですか?責任は?社員は解雇ですか?」と無責任な質問を浴びせてくるF社もいたとか・・。しかしそんな中でも、経営者として「絶対に建て直してやる」といった信念と、「社員の不安を極力取り除いて、社員の動揺を最小限にしないといけない」と会社を支えてくれる者への気配りだけは絶対忘れないようにしたと、原先生は述べられておりました。途方に続く復興作業から今日の復活まで、「信じる」ことを絶対にやめなかったと・・。
再建への確固たる経営者の信念と具体的な目標を示し続け、常に前向きに進み会社を建て直した原社長の姿は、東日本大震災復興支援活動に携わっている我々を更に勇気づけるものとなりました。と同時に、国のコントロールタワーもこのくらいしっかりした人だったらな~と思ったのは私だけだったのでしょうか??

 講師の方の一言ひとこと発せられる詞-ことば-が、我々青年神職のこれからの為になる糧になったことは間違いなく、災害を経験した先人の知恵と魂を自分自身とその周りの未来へ、確かに伝えていきたいと思いました。ピンポイントで深いテーマを学ばせて頂いた新潟県神道青年協議会に感謝を申し上げます。そして、東北の一日も早い正確な復興を心からお祈り申し上げます。

【毛谷黒龍神社 禰宜 山本祥嗣】
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by fukuishinsei | 2011-07-10 22:17 | 活動の報告 | Comments(0)