ブログトップ

福井県神道青年会(ふくいけんしんとうせいねんかい)

拉致問題レポート(3)~“テロ支援国家指定解除”と“安保理の非常任理事国入り”~

 10月11日、米国務省が北朝鮮のテロ支援国家指定解除を発表した。当初は、「朝鮮労働党創建記念日」にあたる10日に解除を予定していたが、日本政府の抵抗により1日ずれ込んだようで、最終的にはブッシュ大統領が麻生太郎首相と電話会談し解除決定を伝え、理解を求める形となった。
 ワシントン・ポストでは、『「北朝鮮が2006年10月9日に続き、2度目の核実験を行うのでは」との懸念が広まっていたことが主な要因だ』とも報じられている。
 解除をめぐるブッシュ大統領の一連の言動からは、日本との関係を重視する姿勢がうかがえるが、任期満了まで約100日を切ったブッシュ政権のブレーン達の「外交遺産づくり」の影が見え隠れし、今後の日米関係にも大きく影響を及ぼすことは間違いない。
 17日には、「北朝鮮が寧辺の実験用黒鉛減速炉からの核燃料棒抜き取り作業を加速させている」という報道がなされたが、再処理や核燃料加工施設は中断前の状態に戻っておらず、健康不安が伝えられる金正日総書記にいたっては、「なお政権を支配している」との判断が示しされており、拉致問題は足踏み状態が依然続いている。
 
 そんな中、同17日、日本が国連の安全保障理事会非常任理事国に当選した。2005年~06年以来の安保理入りで、史上最多の10回目の任期を務めることになる。
 日本の国益を守る上で、安保理での発言力を高めることは極めて重要であり、前回の任期中には、北朝鮮の弾道ミサイル発射や核実験の際、日本は安保理に議席を持つ利点を生かし、制裁決議採択などに素早く動いて、成果を上げている。
 安保理で審議される案件の5割はアフリカの紛争、3割は中東関連。開発援助や平和構築、軍縮など日本が得意とする政策分野で、自らの理念を発信していくと共に、拉致問題に関しても国際世論を更に喚起し、北朝鮮に引き続き圧力をかけていく必要がある。
 
 ※今回の投票は、安全保障理事会の非常任理事国10ケ国の内の2009年~10年を任期とする5ケ国を決めるもので、アジア枠(1議席)では日本が158票の支持を得て当選。イランは32票で落選した(イランは自国の核開発問題で安保理制裁下にある)。このほか、アフリカ枠(1議席)ではウガンダ、中南米枠(1議)ではメキシコ、西欧枠(2議席)ではオーストリア、トルコが選出された。


【渉外広報委員 渡辺英朗】
[PR]
by fukuishinsei | 2008-10-19 23:20 | それ知っとこ! | Comments(0)