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福井県神道青年会(ふくいけんしんとうせいねんかい)

平成23年度北陸神青協研修会

7月4日・5日の両日、新潟県柏崎市にて平成23年度北陸神道青年協議会研修会が開催され、当会からは、神青協監事でもある宮川先輩、吉田会長、坪田、松田、宮田、松村、西尾、新田、山本、の計9名が参加いたしました。
主題“「地震への備えから復興への歩み」~二度の大地震を経験して未来へ語り継ぐべきこと~”を礎とした研修会は、前の中越・中越沖地震を経験した新潟県神道青年協議会主管のもと大変有意義で、今後の我々自身の災害の備え、更には東北大地震津波災害への復興に向けての意志と結束をより強固にしたものであると確信いたしております。
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日程は、先ず柏崎市西本町の八坂神社で「東日本大震災復興祈願祭並びに祈念植樹」が執り行われました。佐藤宮司をはじめ、氏子総代様、神青協役員、研修会参加会員50数名の参列のもと、新潟県神道青年協議会近藤会長が斎主を、以下祭員を同会員が務め、伶人(雅楽奉仕)に富山(笙)、石川(篳篥)、福井(笛)から一人ずつ出向し、厳粛に祭祀が奉修されました。
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本研修第2講の講師佐藤明史先生が宮司を務められている八坂神社は、中越沖地震、不審火による焼失から幾度と再建を繰り返し、真の復興を遂げられました。「地震に火災。どうしていいのか途方に暮れた。でも大変な時こそきちんと祭典をしたかった。」、この佐藤宮司の難局のなかでもぶれない神道精神と「なかとりもち」としての強い想いが、正しく早期復興に繋がったものだと感じました。「地震では自分が助けてもらった。今度はみんなでお祈りして被災地を励ましたい。」(第2講資料抜粋)その想いで北陸の同志がひとつになった復興祈願祭、神職の後輩として万感なる目で佐藤宮司の姿を追っておりました。

復興祈願祭後、研修一「地震への備え『自助・近助・共助・公助』の協働によるまちづくり」の演題のもと、前柏崎市復興支援室長 白川 信彦 先生の講義を受講いたしました。新潟県中越沖地震における柏崎市の被害状況及びその応急対応、復旧期・再建期・再生期の被災者支援についての概要をまとめた「柏崎市の対応と復興状況」を資料に、「助ける」の言葉をキーワードに突如助け合うためには何が必要であるかということを説いて頂きました。白川先生は、『「自助」とは被災者個人が自分を助ける=守ること、「近助」は向こう三軒両隣で助け合うこと、「共助」は被災者である個人とコミュニティセンター(町内会、消防団、企業団体組合、NPO、災害ボランティア)を担う地域が支え助け合うこと、そして「公助」は公的機関(国、自衛隊、警察、県や市町村)が個人や地域を助け協力し合うこと』この4つ精神を尊重しながら復興の実現を目指していくことが、次の災害を最小限に抑える力となり、安全安心そして災害に強いまちづくりに発展していくものであると警鐘を鳴らされておりました。それに絶対的に不可欠なことであり基礎となるものが、日頃からのあいさつや地域への取り組みや協力が自然に行えることが大切であると示されておりました。神社への参拝者に朝「おはようございます」、又「こんにちは」と、ひとつひとつのいつものちょっとした会話が人と人との心の絆を築いていく大事な要因であるということ、地域の活動に協力的になること、それがいつの日か神社にも欠かせない災害対策の備えのひとつであると確信いたしました。
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研修二、「神社の復旧と復興を通して~その現状と課題」と題し、先ほどご紹介させて頂きました八坂神社宮司 佐藤 明史 先生の講義を受け、災害から復興するために成し得たひとつひとつの体験と、神社を再建するための術、かかる費用、お宮が再建されるまでの祭祀のあり方、それらの話しを聴いている我々が仮想現実的にイメージすることができ、万が一自分たちの奉仕する神社が被災した場合の気構えを備えることができたように思います。再建にあたり震災の影響を佐藤宮司は「神様からの試練」と心に受け止め、復興活動に尽力を注がれたそうです。
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研修2日目の朝、バス移動し、後の研修三で講師を務められる原 吉隆 先生が経営する原酒造株式会社を見学しました。原酒造は、柏崎市にあり八坂神社と同じく中越沖地震で大きな被害を受け、酒蔵をはじめ酒造りにとって大切な建物がほぼ崩壊し、今日にあっては、地道な復旧作業に勢力を尽くされた結果、見事に被災前以上にすばらしい再建復興を成し遂げられました。研修会場に戻り、研修三「震災をのりこえて」と題し、原先生が被災時を映し出したスクリーンの映像とともに、当時の様子を切々とお話されておりました。古き大きな酒造が地震で崩壊したということでマスコミが殺到し、穏やかな取材もあれば、「倒産ですか?責任は?社員は解雇ですか?」と無責任な質問を浴びせてくるF社もいたとか・・。しかしそんな中でも、経営者として「絶対に建て直してやる」といった信念と、「社員の不安を極力取り除いて、社員の動揺を最小限にしないといけない」と会社を支えてくれる者への気配りだけは絶対忘れないようにしたと、原先生は述べられておりました。途方に続く復興作業から今日の復活まで、「信じる」ことを絶対にやめなかったと・・。
再建への確固たる経営者の信念と具体的な目標を示し続け、常に前向きに進み会社を建て直した原社長の姿は、東日本大震災復興支援活動に携わっている我々を更に勇気づけるものとなりました。と同時に、国のコントロールタワーもこのくらいしっかりした人だったらな~と思ったのは私だけだったのでしょうか??

 講師の方の一言ひとこと発せられる詞-ことば-が、我々青年神職のこれからの為になる糧になったことは間違いなく、災害を経験した先人の知恵と魂を自分自身とその周りの未来へ、確かに伝えていきたいと思いました。ピンポイントで深いテーマを学ばせて頂いた新潟県神道青年協議会に感謝を申し上げます。そして、東北の一日も早い正確な復興を心からお祈り申し上げます。

【毛谷黒龍神社 禰宜 山本祥嗣】
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by fukuishinsei | 2011-07-10 22:17 | 活動の報告 | Comments(0)