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福井県神道青年会(ふくいけんしんとうせいねんかい)

植樹祭

 今週末、福井県では「全国植樹祭」が行われます。
 全国植樹祭は、豊かな国土の基盤である森林・緑に対する国民的理解を深めるため、毎年春季に天皇皇后両陛下ご臨席のもと、(社)国土緑化推進機構と開催県の共催により行う国土緑化運動の中心的行事で、昭和25年に山梨県で第一回大会が開催され、これ以後毎年行われています。
 大会の前身は「愛林日植樹行事」に遡り、昭和25年の第1回大会から「植樹行事並びに国土緑化大会」として開催されたていましたが、昭和45年の第21回大会(福島県)からは、現在の名称「全国植樹祭」にて行われています。
 福井県においては、昭和37年に丸岡町で第13回大会が開催されて以来、47年ぶり2回目の開催となります。『第60回 全国植樹祭2009ふくい』大会は、「未来へつなごう、元気な森、元気なふるさと」をテーマに、本年6月7日(日)に開催されます。


 「全国植樹祭」の趣旨にあるように、森林・緑は豊かな国土の基盤であります。昭和天皇陛下が「植物に造詣が深く、自然をこよなく愛した」方であり、その誕生日が「みどりの日」とされたように、「緑」は我々にとって大事な存在です。
 その「緑」、森林の減少は、その他の生態系にも大きな悪影響を与えます。一見、関係が無いように思える海の生態系ですら無関係ではありません。森林が土壌を作り、川を作り、その川や土壌から染み出す水を通じ、森林は様々なモノと繋がっているのです。
 六十年目に当たる本年は、私たちの住むこの福井県にて「植樹祭」が執り行われます。本県の南北を流れる九頭竜川をはじめ他県に劣らず大小様々な川が流れるこの福井県においても、森林が私たちの文化や生活などに多くの影響を与えていることは言うまでもありません。
 福井の農業を代表する米作りをはじめ(神道においても重要な位置を占める稲作文化)、その他諸々の農作物もその背景にある森林と繋がって存在しています。又、日本海に面し、豊富な魚介類や海草なども福井県の名産物です。前述したように、それらのものも森林と繋がって存在しています。
 ところが近年、福井県においても松くい虫の影響で多くの松林の松が枯れ、伐採を余儀なくされている現状が見られます。嶺北・嶺南を問わず、被害は甚大で、以前は青々とした葉を豊かに蓄えていた松林は、無残な姿を呈しています。
 そんな近年の現状をも考慮に入れ、今年の「植樹祭」を通して、福井県民一同が樹木や森林の大切さを更に見つめなおす良い機会になればと心より願います。そして、その想いを本年だけにとどめることなく、永年的に持ち続けられれば幸いに思います。

【広報委員 松村典尚】
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by fukuishinsei | 2009-06-02 20:02 | それ知っとこ!